紙の地図と打算的サイクリング

森の中のサイクリング FUJI FEATHER
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紙の地図でサイクリング。

昔から憧れはあったものの、憧れていたのはあくまで「側」だけのチープで浅はかなものです。そこに心の底から訴えかけてくるものも必然性もなかったので、実際に紙の地図を使うには至りませんでした。

しかしなんだか急に紙の地図でサイクリングをしたいという衝動に駆られました。

これという理由はありません。

たしかに「スマホのナビは使いたくないけど、ガーミンにルートを転送するのはめんどくさい。紙の地図ならそれだけ持ってとりあえず飛び出せていいな」なんて考えはありました。

しかしフットワークの軽さとナビを両立するのであればグーグルマップでいいはず。紙である必然性はありません。

「急にどうしたんだろう。最近なにかあったっけ?」とよくよく考えてみると、シングルスピードの自転車に乗り換えたばかりでした。ど定番のFUJI FEATHERです。

フェザーに乗り出して間もないですが、いままで気にしたことがなかったポジションやペダリングに興味を持ち始めるなど、私の内面に変化を与えていました。紙の地図に興味を持ち始めるきっかけとすればフェザーかもしれない。

そういえば納車したその日から、初めて跨ったその瞬間から、凝り固まった心がほぐされるような感覚はありました。正直かなり大げさな表現ではあるものの、納車した高揚感だけではない何かを感じていました。

それはたぶん「楽しさ」です。純粋に楽しかった。

これまでのサイクリングといえば、目的地まで直行し、目的を遂げたらとっとと帰るようなものでした。だからこそのガーミンだったし、だからこそ紙の地図ではなかった。

常に時間に追われているようなサイクリング。レースに興味もなければ、急ぐ必要もない。けどなにかにセカされているよう。すごいことをしなきゃいけない、速く走らなきゃいけない、効率を求めないといけないプレッシャーを勝手に感じていました。どこか打算的で、純粋に楽しむ、遊ぶということができなくなっていました。

けれどフェザーではそんな感覚が薄まっていました。シングルスピードがそうさせたのか、心境の変化があったからフェザーを迎え入れたのかわかりませんが、そこには純粋な楽しさがあったように思います。

だからこそ紙の地図に惹かれたのかもしれません。いや、紙の地図を楽しむ余裕が生まれたと言ったほうが正しいのかな。

ルート作りには手間がかかり、道に迷うリスクが高まる。目的地にたどり着くためだけなら紙の地図なんて非効率です。そんな紙の地図を使って遊べるようになった。

紙の地図でもガーミンでもグーグルマップでもなんでもいい。理由なんかなくたって、ただ楽しいと思うことをできたのがうれしい。

次はどこへ行こうかと、地図を眺めながら。

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