雨のツェルト泊テスト【ファイントラック ツエルト2ロング】

ツエルト2ロングの天井のループ
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2022年、キャンプと日帰り山行の保険にファイントラックのツエルト2ロングを購入しました。しかしなかなか使う機会がありません。

ツェルトは日帰りの山行では保険として必ず持ち歩いているので、携行回数はそれなりにあります。しかし宿泊できるようなまとまった時間が取れず、テントとしては数える程度しか使えていません。そのため雨のツェルト泊は未経験です。なんなら雨のキャンプ経験もほとんどない。

今回は少し時間を確保できたので、雨のツェルト泊を経験してみました。

部屋で考えるのと実際に経験するのとでは大きな違いがありますね。課題が明確になったと同時に、イケるという手応えを掴めました。

寝袋の恩恵が大きな要因だと思いますが、今まで外で寝たなかでいちばん眠れた夜になりました。

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目的

自作マッドガードが装着されたグラベルバイクと人

・雨の宿泊経験を増やす
・結露
・漏水浸水
・居住性
・(自作の化繊寝袋テスト)

一般的にツェルトは雨に弱いと言われていると思いますが、実際のところはどんなもんなのかを検証するのが主な目的です。自作寝袋のテストはついでなので、この記事では大きく触れません。

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テスト環境

天候

最低気温20℃

降水量2〜7mmが降り続く

風速1〜3m

装備

・ツエルト2ロング

・自作化繊シュラフ(夏向け)

・タイベックシルバー(内側に敷いた)

・DUOマット&バックパック

・エアピロー

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結露/浸水

雨のツェルト内部の濡れ

ツェルト内部は天井も壁も床も濡れました。浸水漏水というよりは、結露の影響が大きかったように思います。

ツエルト2ロングの結露

わかっちゃいましたが、結露はすごかったです。壁面に水滴がビッシリと付きました。

今回は風が弱かったため内部に結露の雨が降ることはありませんでしたが、それでも身動きを取ると壁面に体が触れて濡れました。風がなくても厄介。

ツェルト内の化繊寝袋

結露の雨に対して、あえてシュラフカバー無しで挑みました。自作化繊シュラフの性能チェックを兼ねていたからです。結果は最高で、無傷の帰還を果たしました。

ツェルト内の水たまり

どちらかというと下からの濡れのほうが気になります。水滴が壁面をつたってフロアに水たまりを作りました。

ささやかな抵抗として壁面を拭きましたが、その場しのぎになったかすらも怪しい。それどころか拭くために動いたせいで壁と体が触れて濡れる始末。

しかも外に手を出して絞るのがめんどくさくて、拭き取った水をフロア上の水たまりに絞ったもんだから意味がありません。壁をつたって水たまりになるか、拭き取って水たまりにするか、過程が違うだけで結果は同じ。いま思うとフロアの紐を開いて絞ればよかったですね。

ツェルト内

フロアレスにして壁をつたう水滴を地面に落とす手段はありますが、そうすると今度は虫問題が出てきます。実際に朝起きたら同じ屋根の下で一匹のナメクジが雨宿り。「フロアは閉じてるしこれぐらいなら大丈夫か」と横着して埋めなかった数センチの隙間から彼はやってきました。

さて、今回はフロアを閉じる代わりにフロア上にタイベックシルバーを敷き、荷物で四辺を立ててバスタブ化しました。耐水圧が心配でしたがしっかりと水を防いでくれました。正直びっくり。体重がかかる範囲の浸水が控えめだっただけの可能性があるので、まだ信頼はしてません。

ツエルト2ロングの天井のループ

また上から降ってきた水滴が寝袋に弾かれてバスタブ内に溜まりました。今回は風が弱かったおかげで水滴がそれほと降ってこず深刻な問題にはなりませんでしたが、バスタブ化するなら上からの水滴を溜め込まない工夫が必要になりそうです。

結果、透湿性のある生地とはいえ雨天では結露の予防は難しいようです。過去に結露が発生しないこともあったので透湿性が無意味とは思いませんが、なんらかの結露対策は必要ですね。

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居住性

ツェルト内

晴天と雨天では居住性が大きく変わりました。

内部が濡れることに加えて、水を含んだ生地がたれて空間が狭くなるためです。どちらか一方であればまだいいものの、ダブルパンチは強烈。

壁面がびっしょりと濡れた上に狭いので、身動きを取ろうものなら体のどこかが壁に触れて濡れます。頭が天井につくため、座ることすらままなりません。ダウンウェアを着てたら相当のストレスだったと思います。

生地のたるみを解消するためにメインのガイラインを引き直しましたが、ツエルト2ロングのダイニーマのおかげかピンピンで引き直す意味はなさそうでした。いま思うと、ダイニーマが通っていないたるんだサイドリフターこそ引き直すべきでした。

ツェルト内の化繊寝袋

ただ生地がたるむとはいえ、引き直さなかったとはいえ、サイドリフターの恩恵は大きかったように思います。壁面と寝袋の距離が保てたので寝袋を濡らさずに済みましたし、安心感がありました。

同じく全長220cmのロングサイズも効果的でした。購入前は身長163cmと小柄のためツエルト1でもいいかなと思っていましたが、ツエルト2ロングは寝袋が濡れた壁に当たらない安心感がとても大きかったです。

ツエルト2ロングのサイズがもたらす居住性は、安眠に繋がった理由のひとつ。

ツェルトが大きいことで設営面積を必要とするなどデメリットも生じますが、小柄な自分にもロングサイズの恩恵がありました。

話が逸れますが、ハイカーズデポからツエルト2ワイドが出てますね。私はツエルト2ハイがほしい。

課題と対策

ツェルト内の浸水

上述の内容から考えを加えて、改めてまとめます。

壁面をつたって水たまり・・・フロアレス化で対策できるが、同時に虫問題が発生するためバスタブで対策したい。寝袋は化繊+高い撥水性で無傷だった。つまりシュラフカバーほどはいらなそうだから、より軽いバスタブで解決する方向で考えよう。カバー内の結露で濡れることもない。

バスタブ内の浸水・・・軽量化のため輪行袋(自転車を電車で運ぶための袋)を活用してバスタブ化したい。その際、四辺を自立させて水の流入を防ぐ仕組みが必要。輪行袋はオイルで汚れてるからシュラフカバー化より敷くほうが向いてる。上からの水滴はレインウェアをふわっと被せるか、ツェルトをダブルウォール化するか。

身動きで濡れる・・・レインウェアを着る、そもそも我慢するという手があるが、バスタブとの相性を考えるとダブルウォール化がよさそう。ツェルト出入り口に取り付けた蚊帳で簡易的なテストができため、ダブルウォール化の手応えあり。あとはサイドリフターをしっかりと張る。

ということで、輪行袋のバスタブ化とツェルトのダブルウォール化に取り組みます。

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