フルリジッドMTBのマディフォックスMFBが履いてたブロックタイヤをグラベル系のタイヤに交換しました。チャオヤンのフライングダイヤモンドというタイヤです。チャオヤンはその名の響きの通り、中国のタイヤメーカー。オーストリアのナショナルチームのサポートもしていて、安かろう悪かろうではなくなかなかしっかりしてそうな雰囲気。
こないだの雨山自転車の動画作ってみた https://t.co/ca2Wi7Smz6 pic.twitter.com/OyFsXRqwNI
— モージュー (@yama_chari) August 16, 2021
フライングダイヤモンドに交換後、舗装路と未舗装路合わせて300km以上、また雨の山中を担いで乗ってってしたので、とりあえず現段階の印象をまとめておきます。といっても自転車の機材の影響なんて全然わからないので、フライングダイヤモンド個別の印象というよりも、ブロックタイヤとグラベルタイヤの大まかな感触の違いの話になります。知識も経験値も少ないので細かい差なんてわからん。そもそも人生で初めてタイヤ交換したし。
タイヤ交換しようと思ったきっかけは、山までのアプローチとして市街地を走るので、舗装路の走行性能を上げたいと思ったからです。その狙いは今のところ成功してますし、タイヤが与える走行性能の影響をフライングダイヤモンドでお手頃に試せてよかったです。
タイヤ交換をしようと思ったきっかけ
市街地を自走(&輪行)し、山中でMTBをヒーヒー言いながら担ぎ上げる遊びをしています。いわゆる山サイとかパスハンティング的なやつ、定義は知らん。舗装されてない山に入るので、当然荒れた道を走れるタイヤが望ましいです。ただ山の麓までは舗装路を自走するので、アスファルトの走行性能を無視できません。
舗装路と未舗装路、街と山、アスファルトと泥道。山までのアプローチ方法や装備、目的や体力などによって、街と山のバランスをどう取るかは変わるでしょうが、私の場合はブロックタイヤよりはもう少し舗装路に性能を寄せたいと思うようになりました。
理由は2つ。
1.より速く楽に舗装路を走りたい
2.タイヤを細くすれば車体が軽くなって担ぎ上げが楽になるから
山の麓まで車で運ぶならブロックタイヤでもいいんですけど、家から片道100km以上先の山の頂上まで自転車を連れていこうとすると、私の体力じゃ舗装路の走行性能を無視できませんでした。また舗装路寄りのタイヤに変えると未舗装路の走破性は犠牲になると思うんですが、ブロックタイヤを履いててもトレイルを攻めたりしなかったので、なら未舗装路の走破性を落として舗装路寄りに性能を振っても問題ないはずだと考えました。
タイヤの条件
イメージとしては舗装路と未舗装路をシームレスに繋げる自転車にしたい。街と山のどちらかに片寄ることなく、どっちもそこそこやれる自転車。舗装路のみのツーリングも快適にできて、道中で林道を見つけたらそのまま突っ込めるような。良く言えば万能、悪く言えば中途半端。ブロックタイヤのせいか、これまではなかなか舗装路を走る気にはならなかったからさ。グラベルロードみたいな感じかな?
幸い、マディフォックスはサスペンションのないフルリジッドMTBなので、タイヤをグラベル系に交換すればそれだけでグラベルロードに近づくはず。だから新しいタイヤはグラベル系がいい。グラベル系って括りがあるのかは知らないけど、グラベルロードについてそうなやつをイメージしてます。
またグラベル系タイヤはお試しも兼ねてるので、できるだけお金はかけたくない。マディフォックスに付いてたブロックタイヤ以外の感触を知らないから、タイヤ交換をしたところでどこまで舗装路の速度が上がるのか未知数。自転車のタイヤの幅が狭くても広くてもスピードは変わらないって記事もあったし。
だからまずは気軽に試せる安いタイヤでグラベルタイヤのざっくりとした性能を掴むのが目標。いい値段のするタイヤだとさ、高いから速くなったのか、タイヤの太さやパターンの影響で速くなったのかわかんないから。
タイヤ交換の影響度を測る&お手頃に済ませるために、リムは今までと同じものを流用しますし、これまで通りクリンチャーにします。つまり完成車のマディフォックスMFBについてたリム、ARAYA DW-650(27.5)を使用します。
つまり新しいタイヤに求めるのは、
・グラベル系
・安くてそこそこ
・クリンチャー
・27.5×1.4~2.4
って感じですね。
タイヤ候補
で、以上の条件を満たすタイヤを探しました。27.5でクリンチャーってあんまり選択肢ないんですね。数種類しか見つけられなかった。Amazonと楽天しか見てないからか。
・フライングダイヤモンド(チャオヤン)
・ビクトリー(チャオヤン)
・カザデロ(soma)
ビクトリーはブロックタイヤなんですけど、幅が1.75とこれまでの2.1より細くなるので、舗装路性能は上がるだろうということで候補に入れました。サイドのブラウンかっちょいいし。
カザデロはツイッターで教えてもらったんです。見たところセンターはブロックが繋がってて、サイドはちゃんとブロックになっていて、舗装路と未舗装路のバランスがとてもよさそうに思いました。今考えられる理想のタイヤにいちばん近かったです。
この時点でフライングダイヤモンドとカザデロの2択でした。ビクトリーはちょっと未舗装路に寄りすぎかなって気がしたので落選(いつか試すかもだけど)。最終的にフライングダイヤモンドに決めた理由は価格ですね、倍違うもん。今回はグラベルタイヤのお試しの意味合いが強く、ブロックタイヤとグラベルタイヤの走行性能の差をざっくりと知りたかったので、なら安いタイヤのほうがいい。いい値段のタイヤだから速くなったのか、それ以外の理由で速くなったのかわかんなくなるから。
ということでフライングダイヤモンドに決定。チューブはサーファスにしました。
チャオヤン フライングダイヤモンドの感想
・舗装路が+3〜5km/hほど速くなった(太さやパターンの影響か軽量化の影響か、その両方か)
・自転車が1.2kgほど軽くなった
・担ぎが楽になった
・ハンドルがピーキーになった
・パンクに気を使うようになった
・舗装路を走る距離や頻度が増えた
・トレイルを削らない
・上り坂でもタイヤが転がってる感覚がある(ブロックタイヤは漕がなきゃすぐに止まるけどフライングダイヤモンドは漕ぐのをやめても少し回転してるようなイメージ)
・濡れた岩や根っこが前より怖い
・轍とまではいかないぐらいの地面でハンドルを少し取られる
マディフォックスMFBが履いてたブロックタイヤからの変化をまとめるとこんな感じです。舗装路性能は間違いなく上がったと思うし、そのおかげで自転車に乗る距離や頻度が増えました。
また担ぎの取り回しもよくなりました。車体が軽くなったので単純に体への負担が減りましたし、「担ぐほどではないけど押して乗り越えることができない段差」でハンドルを持ち上げて前輪のみ浮かして突破する方法を取りやすくなり、以前よりテンポよく山を登れるようになりました。
ダート性能は攻めない私にはまあまあ使える。けどもうちょいグリップがほしい気もします。舗装路のカーブですっ飛びそうに感じることや、山中でズルっといきそうで怖く感じることがありました。まあ雨でコンディション悪かったから余計にそう感じるのかもしれないし、そもそもフライングダイヤモンドは山道を担ぐようなシーンは想定してなさそうだし、そこまで求めるのはちょっと違う気もするし。せいぜい林道ぐらい?あー、カザデロ試したい。
山道の走破性という意味ではブロックタイヤのほうがよかったですが、舗装路も走る私のスタイルではフライングダイヤモンドのようなタイヤほうが合ってる気がしますね。
とりあえず「ブロックタイヤ→安いグラベルタイヤ」の変更で走行性能は結構変わることがわかったし、以前より舗装路が走りやすくなったのでオッケー。後悔はしてませんし、試してよかったです。チャオヤンのビクトリーも試してみたいな。
※フライングダイヤモンドはいくつかサイズがあるので間違えないように注意