使わなくなったKCNCのライトホルダーを改造して、現在はディレイラーガードとして使っています。
ディレイラーガードを取り付けるのには消極的でした。フレームを守るためにハンガーはあえて曲がりやすくなっているのに、ディレイラーガードをフレームに取り付けたら本末転倒ではないかと考えたためです。ガードが岩にヒットすれば、フレームにまでダメージがいきそう。
しかし人里離れた林道や山岳区間で転倒し、ディレイラーの破損やハンガーが曲がり変速が不調になるのも避けたい。
できることなら、フレームもディレイラーもハンガーも、全て守りたい。
そこでKCNCのライトホルダーを改造して、全て守れるかもしれないディレイラーガードを作ってみました。
KCNCのライトホルダーをディレイラーガード化する
完成図はこんな感じ。
クッション材を詰めて長さを延長したKCNCのライトホルダーをリアエンドのダボ穴に装着しています。クッション材でライトホルダーの長さ不足を補いつつ、クッション性で地面にヒットしたときの衝撃を和らげる作戦です。
見た目はこだわってなかったのでかなり安っぽい仕上がりですが、こんなのでも一度はディレイラーを守ってくれました。
ディレイラーガードを銀マットの端切れでさらに改造 https://t.co/kgS7r9Kfz5 pic.twitter.com/v4DhKMKgN2
— モージュー (@yama_chari) August 26, 2022
キャンプ道具を積載した自転車にまたがって地図を見ていて、うっかりバランスを崩して右側に倒れたことがありました。「ヤベッ」と思ったときには自転車はアスファルトにヒットしていましたが、そのとき自転車に強い衝撃が加わった感じはなく、クッション材が働いて衝撃を吸収してくれた感じがあったんですよね。フレームはもちろん、ディレイラーもハンガーも無傷でした。
以前ウイリーの練習中、芝生の上で転倒したことがあります。そのときは見事にハンガーが内側に曲がって、変速がおかしくなりました。このときディレイラーガードは付けていませんでした。
状況は違いますが、自作ディレイラーガードの効果を感じた瞬間です。
押し歩きで脚に当たっても痛くない
ライトホルダーの延長部分はある程度の柔軟性があります。そのため押し歩きで脚に当たっても痛くありませんでした。
この自作ディレイラーガードは横に出っ張るので、引っ掛けたりぶつけたりが不安でしたが、うまく解消できていたようです。想定してなかった効果だ。
藪に飲まれる泥狐 pic.twitter.com/t2JcRGOi6G
— モージュー (@yama_chari) October 10, 2022
同じように山サイ(山岳サイクリング)でも「ディレイラーガードが引っかかって邪魔になるかも」と不安だったんですが、藪こぎのような状況でも引っかかって自転車が動かなくなるということは一度も起こりませんでした。
クッション材のその柔軟さで、ぶつかる岩や枝をいなしていたんじゃないかと考えています(その前にペダルが引っかかってただけかもしれないけど)。
自作ディレイラーガードなら、車止めにヒットしても転倒や故障を回避できるかもしれません。
輪行で手間が増えない
KCNCのスルーアクスルに取り付けるタイプのディレイラーガードを購入しなかったのは、
・取り付けには六角穴付きのスルーアクスルへ買い替えが必要でコストがかかるのが嫌
・輪行でひと手間増えるのを嫌ったため
です。
とくに輪行の手間は増やしたくない。リアホイールを取り外すためにディレイラーガードまで外さなきゃならない(と思う)。
その点、自作ディレイラーガードはダボ穴に取り付けるタイプで、輪行もスムーズです。輪行袋に収まるかは要確認ですが。
ダボ穴がイカれる可能性
強い衝撃が加わるとダボ穴がもげるかもしれません。あるいは内側に曲がってスプロケと干渉するかも。
そうならないためのクッション材ですが、過信は禁物。
フレームのダメージはダボ穴だけで済むという考え方もできるけど。
凸凹道ではうまく機能しないかも
この自作ディレイラーガードは気に入っていますが、既製品のディレイラーガードと違ってディレイラーを覆うようにはなっていません。
KCNCのディレイラーガードはディレイラーを覆うようにプレートがついています。
そのためフラットな路面では機能しても、凸凹した道で全く機能しない場合があるはずです。転倒したところに岩があったら、この自作ディレイラーガードなんて無意味です。
どう改造していくかはまた考えます。
取り付け/改造方法
1.リアエンドのダボ穴にライトホルダーを装着
2.クッション材を詰め込みテープで固定
取り付け、改造はざっくりと上の手順通り。簡単です。
まずホームセンターで調達したボルトで、リアエンドのダボ穴にライトホルダーを装着します。
このままではライトホルダーの長さが足りず、自転車が右側に倒れるとディレイラーが地面にヒットします。そこでライトホルダーの中空構造を利用して、空間にクッション材を詰め込みます。
クッション材は柔らかすぎると緩衝材にならないため、多少は剛性のある素材がいいと思います。私は手元にあった銀マットをハサミでカットし、くるくると巻いてぎゅうぎゅうに押し込みました。
銀マットが勝手に開かないようにテープで仮止めしとくと押し込み作業がしやすいです。
長さは横に倒したときにディレイラーにヒットしない、かつできるだけペダルより横に張り出さないようにしました。
押し込みが浅かったり、クッション材の直径が小さいと抜けやすいため、そのへんはうまく調節してください。最後にテープで固定するのもお忘れなく。大事だから。
銀マットのような板状の素材は、長さも直径も調節しやすいです。