SURLYのモロコバーとROK strapsの組み合わせがドンピシャ。積載のオンオフが簡単かつしっかりと固定できます。
↑キャンプ道具一式が入った32Lのバックパック(たしか7kgぐらい)を積載。林道を20km走っても固定が緩みませんでした。こんな積載でも先っぽの角は持てるため前傾姿勢を取ることができます(マルチポジションは制限されるが)。
またハンドルのだるさもあまり気にならず、少し前に寄せて積載すると立ち漕ぎで足は当たりませんでした。以前使ってたフロントキャリアよりはかなり乗りやすい。
さらにさらにバックパックの底に手を当てて押し歩きすると、前かがみになったり体を捻ったりせず普通の姿勢で歩けるのでかなり楽。
↑脱いだグローブなどの小物
↑新しく買ったツエルトの試し張りに近所の公園へ
↑犬のおしっこシートの買い出しで
このように大小問わず、様々な荷物を簡単に固定できます。
SURLYのモロコバーをバイクパッキングに導入した理由
バーハンドルからSURLYのモロコバーに交換しました。
・オンロードとオフロードの複合ルートを走るから
・モロコバーをキャリアの代わりにできると考えたから
以上2点が主な交換理由です。
家から山までの自走区間で前傾姿勢を取りたい場面がよくあったんです。かといって普通のドロハンはオフロードの走行性能や交換コストが気になる。バーエンドバーも考えましたが、衝撃で緩むのとか不安になるので却下。
モロコバーの唯一の対抗馬だったのがSURLYのコーナーバーです。オンロードとオフロードのバランスがよさそうに思えたし、ブレーキ等の流用でコストを抑えられるってことでモロコバーと悩んでました。
モロコバーの決め手はキャリアとしての使い道です。バックパックを丸ごと積載できれば、自走では積載し、山では背負うというモードチェンジがスムーズにできるのが魅力的だなと。バックパックを丸ごと積載できる確証はなかったけど、試す価値はありました。
これまではキャンプ道具一式を収納したバックパックを背負ってツーリングしてました。山ではリスク管理からバックパックに荷物を集約していたことと、担ぎのために車重を軽くしたかったからです。けど10kgのバックパックを背負って山越え(舗装路)などを経験して、やはり舗装路では自転車に荷物を預けたいと考えるようになりました。
するとキャリアの装着を考えるわけですが、担ぎでただの重りになることが気になります。さらにキャリアの強度を信用していないというか、細い金属の棒に荷物を預けたくなかったんです。変に心配性なの。「山で破損した後厄介だなあ」とか考えちゃって。バックパックを丸ごと積載できるのは手間が少なく魅力ですが、キャリアはできるだけ避けたい。
キャリア以外だと、いわゆるバイクパッキング系のバッグも考えましたが、あんなに細かくバッグを分けてパッキングするなんてやってられない。めんどくさすぎます。担ぎではバックパックに荷物を集約し背負うようにしているため、山に入る前に荷物をバックパックに移し替えることになり、つまり余計にめんどくさい。キャリアでさえめんどくさく感じてたのに、ちまちまパッキングなんて絶対にできない。
だからバックパックを丸ごと積載できそうなモロコバーに惹かれました。あらゆるポジションを取れて、頑丈なキャリアとしてバックパック丸ごと積載できる可能性がある。重いのは欠点でしたが、バーハンドル+バーエンドバー+キャリアと考えれば悪くない。
試しにバックパックを積んでみるとストラップに課題があった
で、モロコバーが届いてすぐにマディフォックスに取り付けて、シュラフ等を突っ込んだバックパックを細引きで適当に固定してみました。そして「これはイケるぞ」と手応えを感じると同時に、固定の甘さや手間など課題も見つかりました。
せっかくモロコバーにバックパックドカ積みでパッキングの手間を省いているのに、ストラップの固定に手間がかかると意味がない。詳しくは後述しますが、モロコバーは通常のキャリアと違い自転車に跨って安定した状態で「積載↔解除」できるのが魅力の1つなんです。だからストラップの使い勝手にもこだわりたい。
よくある両端がフックになったゴムロープはNG。原付でキャンプツーリングをしてたときに使ってましたが、テンションを掛け続けないとフックが外れてしまうし、固定力の微調整がしにくい。使い勝手はよくありませんでした。
簡単かつ強力に固定できるストラップはないものか。
見つけたのがオーストラリア生まれのROK straps(ロックストラップ)という荷物固定ベルトのブランドの製品です。
「積載↔解除」が一瞬でできるROK straps(ロックストラップ)のStretch Strap
ブランドの詳しい説明は省きますが、米軍や過酷なレース、旅での使用実績があるんですってよ。詳しくは以下の動画をどうぞ。
ロックストラップにはオートバイ向け、車のキャリア向け、自転車向けなどいくつかラインナップがあります。
↑私はスクーターやバックパック向けのストラップを購入しました。2本入りです。
↑自転車向けのは反射材入りでいいなと思ったんですが、キャンプ道具一式が収まったバックパックを固定するにはちょっと短そうだったので、自転車向けより少し長いスクーター向けのを購入。
重さ
2本で60.8g
SURLYのモロコバーとROK strapsでの積載方法
上の動画が簡潔でわかりやすいです。
輪っかに通すだけ。先端がフックではないので、手を離してもテンションをかけ続けなくてもロックストラップは外れません。
全体はこんな感じ。ハンドルとステムにそれぞれ1ペア。
あとは積載したい荷物を載せて、バックルで固定し締めれば完了。簡単かつ微調整がしやすいのが魅力。
モロコバーの前部に廃チューブを巻いてます。バーテープ&積載物の滑り止め狙いです。なくても大丈夫だと思うのでそのうち取るつもり。
自転車に跨り安定した状態で素早く積載可能
「背負い→積載」 pic.twitter.com/22KavQzTel
— モージュー (@yama_chari) June 19, 2022
フロントキャリアもリアキャリアも使ったことがありますが、どうにもしっくり来ませんでした。どちらも積載するには自転車を安定して立て掛ける場所が必要で、ただでさえめんどうな積載がさらに手間がかかっていました。
モロコバーであれば自転車に跨ったまま「積載↔解除」ができるので、いつでもどこでも安定した状態で作業が可能。さらにROK starapsと組み合わせることでよりスピーディーに。モロコの安定した状態+ストラップの使い勝手のおかげで積載が億劫になりません。
出発前の準備や帰宅後の片付け、輪行や買い出しなど、積載が簡単というだけでかなり身軽になりました。また信号待ちの一瞬の時間でもサッと締め直すことが可能で、荷物の落下などのトラブルも起こりにくいと思います。自転車から降りるってのはけっこうめんどくさい。
山でもいい感じで、担ぎと自走のモードチェンジが素早く行えるがいい。山で担ぎのセクションに突入した場合に、自転車から降りずにサッとバックパックを背負って担ぎモードに入れます。また下山後にバックパックを積載して自走モードに入るときも一瞬。40秒で支度ができます。
モードチェンジが簡単なので、担ぎ区間が短いからと言ってバックパックを積載したまま担ぐような無理はしなくてよくなりそう。
めんどくさがりはこれぐらい簡単じゃないと、いちいちモードチェンジなんてできない。これで積載したままの重い自転車を担がずに済むし、バックパックを背負ったまま道路を走らなくて済む。
【小技】バックパックの垂れ下がり防止
上の画像のように重みでバックパックの雨蓋側が垂れ下がることがあります。
このままでいいっちゃいいんですが、新たに道具を追加することなく対策ができました。バックパック内のパッキングで工夫します。
サーマレストのリッジレストソーライト(クローズドセルのスリーピングマット)を土台にします。
バックパック内にクローズドセルマットをパッキングするときは上画像のように筒状にするのが定番だと思います。
私は縦半分に折り二重にすることでより剛性を出しています。これで100km走りましたが、バックパックは常にシャキッとしてくれました。重量物の位置に気をつけるのも大事。
改造方法は縦に切り込みを入れるだけ。
するとこのように縦折りできます。誤って切断してしまったらガムテープでも貼って繋げればいいんじゃないですかね。
マットを二重できるので予想外の冷え込みにも対応できそうです。あとは筒状にパッキングするよりバックパックを圧縮しやすかったり、モロコバーに積む以外にも役に立ってます。
ハンドル上のスペースはなくなる
ハンドル上のスペースを潰してしまうのが欠点ですね。
ただ積載したバックパックにGPS端末を取り付けたり、ハンドル下にライトを移動したり、工夫すればなんとかなりました。
積載物に手が届くので、バックパックの雨蓋やポケットにアクセスしやすく、行動食やスマホなども取り出しやすかったりします。そのおかげでフロントポーチなどを外すことができました。
バックパックのウエストのポケットも使える。
愛用してるOMMのクラシック32(旧型)の場合、ロックストラップで固定した状態でも中身にアクセスできます。
ハンドル上にライト等を取り付けられないデメリットよりも、荷物を積載できるメリットのほうが私には遥かに大きかった。
まとめ
・ROK strapsと組み合わせることで積載と解除がスムーズになる
「積載↔解除」がスムーズなので、自走から担ぎへのモードチェンジや、輪行や買い出しなどが億劫になりません。
自転車に跨って積載できるのはすごくいい。積載が本当に楽になった。
モロコバーじゃなくても、キャリアに荷物を積載するにもROK strapsは使いやすいと思います。車体やカーゴケージに直接括り付けるならVoile Strapが定番でしょうけど。
バックパックの形状はおにぎりのように三角、だるまのように胴回りが太い形のほうが相性はいいと思います。OMMのクラシック32(旧型)はパンパンにパッキングしても前傾姿勢を取れます。
真四角だと前傾姿勢が取れなくなりそうだし、細長だとモロコからはみ出し過ぎてフラフラしそう。
マルチポジションを捨ててキャリアとしてだけ使うならモロコバーである意味は薄くなります。私は前傾姿勢を捨てたくありません。あくまでハンドルとして使いたい。
ちなみに、自転車のジオメトリーとか性能とか全然わからないですけど、モロコバーにキャンプ道具積んでも違和感は少ないです。何も積んでないフロントキャリアのほうが嫌な感じがありました。
自転車を買い換えてもハンドルはモロコバーにするだろうと考えるぐらいには気に入ってますが、まだ使い込めてはいないので思わぬデメリットも出てくるでしょうね。
ハンドル幅が広すぎて担ぎで木に引っ掛けそうとか。その時はまた対策を考えます。