半年ほど前にFEATHERを購入し、早々にハンドルをランドナーバーに交換しました。その後、舗装路や未舗装路、山道の担ぎ上げなどやりたいことを一通り行った結果、フラットハンドル化を決断。
ドロップハンドルは未舗装路走行ではやはり不向きでしたし、舗装路走行では持て余していました。総じて不満がメリットを上回っていたため、フラットハンドル化は自然な流れだと思います。
ドロップハンドルの不満
使用していたのはNITTOのランドナーバーです。
・前傾姿勢の体への負担
・視野が狭い
・未舗装路、山道での扱いにくさ
身体能力やポジションの関係もあるでしょうから、ドロップハンドルそのものを指した不満ではありません。あくまで「個人的には」以上の3つの不満がありました。事前に予想できていたことだけど、予想以上だった。
メリットは持て余していた
ドロップハンドルに不満があろうと、それを補って余りあるメリットがあるなら問題ありません。
・空気抵抗の少なさ(速度をだしやすい)
・ポジションの多さ
よく言われるメリットはこんなところでしょうか。
しかし私にはどうもメリットが薄かった。
そもそも舗装路走行が好きではありません。舗装路を走るのは未舗装路に行くための手段です。そのため長距離を走ることがありません。舗装区間は走ってもせいぜい100kmですが、できるなら40〜60km以内に収めたい。しかもシングルスピードでギア比が軽めなので、ドロップハンドルの恩恵を大きく受けるほどの速度で走り続けることはありません。
つまり前傾姿勢を取って速度を出す恩恵も、複数のポジションを取って体を労る恩恵も重要なことではありません。そのためドロップハンドルの不満がメリットを上回っていました。
位置を高く設定してアップライトなポジションを取ることも考えましたが、それでも未舗装路の操作性はよくないでしょうし、舗装路を長く走らない自分にはそこまでしてドロップハンドルを使う意味はないと判断しました。
フラットハンドル化を検討する
ドロップハンドルからフラットハンドルへの変更で、
・舗装路の走行性能は下がるが、未舗装路の走行性能が上がる
・立ちこぎ使用率が高いシングルスピードと相性がいい(ライザーバーのMTBのほうが立ちこぎしやすかった経験から)
・軽量化が進み山道の担ぎ上げを伴う山岳サイクリングやパスタハンティングに強くなる
このような効果が期待できるはずです。
舗装路の走行距離も速度も控えめで、未舗装路好きな自分のサイクリングにはフラットハンドルのほうがメリットが大きそうです。
ただ一つ懸念があるとすれば、シングルスピードMTBのマディフォックスとの棲み分けです。
マディフォックスにはライザーバーが装着してあるため、フェザーをフラットハンドル化すると性格が似てきます。ドロップハンドルのままなら棲み分けがはっきりする上に、幅広いサイクリングに対応できてトータルのメリットが大きいかもしれません。
しかしマディフォックスとフェザーではタイヤ幅、重量、ギア比、ジオメトリーが違います。舗装路区間が短いならMTBのマディフォックス、担ぎ上げがきついなら軽量なフェザーなど、未舗装路を中心としながらも使い分けができそうです。
変速付きの自転車ならば1台にまとめることも検討していたと思います。
NITTO オールランダーバー520mmを選択
ランドナーバーでNITTO製品を気に入ったこともあり、今回もNITTOに絞って探すことに。
・B2500AA(幅500mm、ニギリ角度0°、210g)
・B2520AA(幅520mm、ニギリ角度5°、225g)
・B2525AA(幅580mm、ニギリ角度15°、255g)
めぼしいのはこのあたり。いずれもライズは0です。ライザバーでもいいんですが、いずれにせよドロップハンドルよりも窮屈なポジションになるので、少しでも遠く低く保つためにライズ0のフラットバーを中心に探しました。私の場合はハンドルが遠目のほうが気持ちがいいので。
HPを見る限り目立った違いはハンドル幅やニギリ角度だと思います。そのなかで私が選んだのはB2520AAです。使用しているステムに合わせて、クランプ部は25.4。
B2500AAよりハンドル幅が広く未舗装路に強そう、B25252AAよりハンドル幅が狭く山道の担ぎ上げで木に引っ掛けにくそうで、バランスがよかった。
フェザーはフラットハンドル化することにより、これまでのロードやランドナー的な立ち位置ではなく、パスハンター的な性格が強くなると思います。そのためむやみにハンドル幅を広げるよりは、ほどほどにしといたほうが細い道をすり抜けやすく使い勝手はよさそうです。そもそもタイヤ幅が細く未舗装路での限界が低いので、幅広ハンドルを使用しても持て余すと思います。
あと正直、購入当時はハンドル幅しか見てなくて、ニギリ角度なんて見ていませんでした。ただ改めて考えてみてもB2520AAでよかったと思います。多少角度が付いていようがいまいが、サイクリングの大半を占める舗装路区間ではブレーキクランプあたりに手を置いてるか、エンドバーやトグスなどを使うと思うので、ニギリ角度の重要性は低い。
外観
実物のパッケージには「マウンテンバイクには使えません」とあります。未舗装路や山道で使う予定ですが、MTBほどハードなことはしないので、自己責任で使用します。
うつくしい。
エンドの内径は16mmでした。
重量
実測222g
公称225g
ブレーキレバーはDIA-COMPE MX-122
ブレーキレバーはDIA-COMPEのMX-122にしました。
・安い
・かっこいい
・軽い(90g)
以上の理由が決め手です。DIA-COMPEを使ってみたかったという興味もあります。ピスト系では定番のブレーキのようで、ブルーラグでも取り扱いがありました。
当初は購入時にフェザーに付いていたブレーキレバーを使うつもりでしたが、クランプとB2520AAの径が合わず新調することに。
値段が値段なので未舗装路での制動力が気になるところですが、
・シングルスピードかつ細めのタイヤでそもそも限界速度が控えめ
・びびりで心配性な性格のため人気が無い山道でも飛ばせない
といった理由で、MX-122でも問題ないだろうと判断しました。
ブレーキワイヤーはMTB用です。念のため、ロードとMTB両方のタイコが付いたワイヤーを購入し、どちらにも対応できるようにしました。
外観
付属品。ブレーキワイヤーは別売りです。
チープ感もありますが、お上品な感じも。
フェザー純正のブレーキと比べると、こんな感じ。上がMX-122です。
重量
実測ペア86.8g
公称ペア90g
軽いねー。
フェザー純正はペアで120gってところですね。
ハンドルを交換する
苦労して取り付けたコットンバーテープやブレーキレバーを取り外し、ステムからハンドルを抜き取ります。
仮でフラットハンドルとブレーキレバーを装着。
MX-122のクランプ部はプラス頭のボルトです。裏にナットがあります。ペンチでナットを挟みドライバーで締め付けましたが、これがやりにくいのなんのって。出先で緩んでも締め直せないのも辛い。そのためにわざわざペンチを持ちたくないですし。
少しでも改善するために、六角ボルトを購入しました。M5の20mmです。
左が純正のボルト、右がホームセンターで買ったボルトです。操作性も見た目も改善しました。
続いてブレーキワイヤーを通します。
MX-122はMTB用のワイヤーでした。ロード側のタイコは不要なのでカット。
こんな感じで通しました。
ハンドルを大きく切ったときにケーブルに余裕が出るように、長さをイメージして添わせます。
印を入れたところでアウターをカット。
断面を整えて、インナーとアウターケーブルを装着。
インナーケーブルの末端は接着剤を塗っておきました。エンドキャップがなかったので。
どれだけ軽量化できたか
ハンドル+ブレーキレバーの重さを比較すると、
・ドロップ…664g
・フラット…309g
355gの軽量化になりました。これはデカい。
完成
完成。
軽く林道を走りましたが、ドロップハンドルと比べて登りでは粘れるようになり、下りでは安定感が増しましたね。やはりフラットハンドルのほうが用途に合っているようです。
ただやや窮屈感があるので、サドルを後退させるなりステムを伸ばすなりして対策したいですね。
なかなかいい。グリップやエンドキャップはそのうち付けます。
実はブレーキアウターは長さが足りず、ビニールテープで継ぎ足しています。ブレーキの引きにも影響は感じません。雨水が入らないようにしっかりと養生すれば使えそうですね。