モンベルのコンパクトリンコウバッグにMTBを入れてみた記事でも触れましたが、ハンドルが長いせいで輪行袋がパツパツではち切れそうになってました。ゆとりが無さすぎて収納しにくいし、運ぶ際も余計な気遣いが必要で疲れました。これが決定的な理由となり、後回しにし続けていたハンドルカットをすることに。
そもそも67cmものハンドル幅が必要じゃなかったんですよね。ハンドル幅があるほうが山道では安定するんでしょうけど、私の場合は山に行くまでに自走や輪行を活用しますし、山では担いで担いでって感じなので、飛んだり跳ねたり高速ダウンヒルをしたりといわゆるマウンテンバイクらしい遊び方はしてないんです。怖いもん
むしろハンドル幅があることで細い山道を担ぎ上げにくくなるなどデメリットを感じていました。山じゃなくとも狭い道は通りにくいし、市街地ですぐ横を走り抜ける車も少し怖い。だからハンドル幅を詰めようかなって以前から考えてはいたんですが、めんどくさくて後回しにしてたんです。
ということでハンドルを67cm→60cmに詰めました。とくに数字に理由はないんですが、とりあえず法律上、歩道を走ってもいい長さにしてみました。
参考:いまさら聞けない自転車の基本をコッソリおさらい|チリンチリン基礎講座「カスタムにまつわるあれこれ」その2
そして市街地も山も走ったり担いだりしてみたところいい感じです。担ぎで木に引っかけにくくなったと思うし、登坂で前に耐重をかけやすくなった気がする。7cm詰めた違和感は全然なかったです(機材に無知で鈍感なだけか)。やっぱり私には幅広のハンドルは必要なかったみたい。
ちなみに自転車屋さんのあさひにMTBのハンドルバーカットを頼むと2500円かかります。自分でパイプカッターで切れば何度も微調整できるし安いしでお店に頼む選択肢はなかったですね。もちろんプロに任せたほうが仕上がりはいいだろうけど。
必要なもの
ハンドルをカットするにあたり、新しく用意したのはパイプカッターのみ。グリップを取り外すために六角レンチを使いましたが、これは以前から持ってたので割愛。
パイプカッターはSK11ってところのものを使用しました。4〜32mm対応のやつです。
ハンドルバーカットの流れ
1.カットする長さを決める
2.グリップを外す
3.カットしてグリップを元に戻す
ざっくりとした流れはこんな感じでした。手際が悪くて2時間近くかかっちゃったんですが、もう一度やれば30分で終わると思います。後述しますが慎重にやりすぎて時間がかかっちゃったのよ。
1.カットする長さを決める
まずカットする長さなんですが、
・山だけでなく市街地もそれなりに走行する(車道も歩道も安全に走りやすくしたい)
・細い山道ではハンドルバーが長くて邪魔に感じることがあった
・市街地を走行中、ハンドルバーの中央寄りを持って体を縮こまらせて走ることがあった(無意識に空気抵抗を減らしてた?)
・山では怖いからかっ飛ばさない。つまり長いハンドルバーは大げさ
・輪行袋に収まりやすい長さにしたい
以上のような事情から、とりあえず歩道を走れる60cmにカットすることにしました。元が67cmなので計-7cm、片側3.5cmずつですね。一気に切りすぎかなとも思いましたが、7cmカットした想定でハンドルを掴んで走行しても問題なかったし、輪行袋に収めやすくするにはこれぐらいのカットは必要に思えたので切ることに。
心配ならちょっとずつ切ればいいと思います。「切って→乗って」の繰り返しは手間がかかりますが、微調整できるので確実。短いのは長くできないけど、長い分には短くできますからね。
2.グリップを外す
次にグリップを外します。マディフォックスMFBのグリップは、ロックオングリップと呼ばれるタイプらしく、グリップの両端のボルトで固定されています。
こうやって六角レンチで緩めると、
簡単に取れました。ボルトは小さいからなくさないように注意。
グリップを抜いたらエンドキャップもスポッと抜けました。
3.カットしてグリップを元に戻す
あとはハンドルバーを切るだけ。この画像はSK11のパイプカッターのパッケージ裏面です。説明通りにやればカットできました。
切りたい箇所にパイプカッターの刃を合わせてハンドルバーを挟み込みます。これをグルグル回すことでカットできます。マスキングテープなどで切りたい箇所に印をつけるとわかりやすいと思います。
私は手元にテープがなかったので、ブレーキやシフトレバーを緩めて中央に寄せ、さらにグリップをハメて、パイプカッターをグリップに添わせました。グリップを壁にする感じで。
ハンドルを挟み込んだら刃を少し当てます。そして90度の範囲で2〜3往復させて軽く切り込みをいれ、その後グルっと1周回します。切り込み線が真っ直ぐになってればOK。
あとは切り込みの深さに合わせて刃の当たり具合を調節しながらカットました。私は慎重にやりすぎて全然カットが終わらず、片方切るだけで40分かかりました。刃の当て方が弱すぎたんです。ひらすらバカみたいにパイプカッターを回してて疲れたぜ。 いきなり刃を当てすぎるのも怖いけど、慎重にやりすぎても作業が終わらないよ。
やっと切れたのがこちら。3.5cm切れました。バリがあるので紙やすりなどできれいにいたほうがいいと思います。私はやすりを持ってなかったので、試しに無処理でグリップやエンドキャップをはめるとバリは露出せず問題なかったのでそのままにしてあります。
ただ断面がざらついたことと少し盛り上がったことで、グリップを抜き差ししにくくなってるので、やっぱり処理しようかな。
反対側は10分程度でカットできました。今度はさっきより刃を強めに当てた。こっち側は盛り上がりは少なくて、グリップの抜き差しは問題なくできました。パイプカッターにも上手い下手がありそう。
あとはグリップをはめて、ブレーキやシフトの位置を調整して終了。私はこんな手順でやりました。
マウンテンバイクのハンドルを60cmにカットした感想
ひとことで言うならよかったです。すぐ横を走り抜ける車との距離を保てるようになりましたし、歩道も走れるようになりました。気のせいかもしれないけど、以前よりスピードが出やすくなったというか、舗装路を走りやすくなった。
そしてなにより山では担ぎ上げやすくなりました。いままでは担いでると両脇に生えた植物に引っかけないように気を使うことが多かったんですが、ハンドルカット後は気を使う回数が明らかに減少しましたね。もちろん0にはならないけれど。
肝心の輪行はまだ試してないけど、さすがに輪行袋にパツパツだった状態から片側3.5cm切ったら良くなってるでしょ。
今のところ、以前の長さに戻す気はさらさらないですね。逆にもう少し短くしてもいいかなとは思ってるけど、しばらく様子見かな。